「ICO」

ICO(イコ)
発売元 : ソニー・コンピュータエンタテインメント
定価 4,930円(税別)

ついに…ってほどの感慨があるわけじゃないが、プレステ 2 を中国でも発売するらしい(ソニー・チャイナ、中国でPS2を12月20日に発売。同発タイトルは「サルゲッチュ2」と「ICO」)。
でもって、同時発売のソフトに「ICO」が入っていて、「なるほど」、と。

日本では、それほど注目されたタイトルではなかった。
しかし、海外、とくにヨーロッパで高い評価をうけ、ワールドワイドなゲーム開発者が選ぶ「Game Developers Choice Awards」の第2回で、5部門にノミネートされ、3部門を制した。

特筆すべきは、森の中の古城を舞台に、木のそよぎや風の音、水の流れなどを見事に表現した臨場感。
また、セリフも音楽も、登場人物も(なんと名前がついてるキャラクターは 3 人!!…だったと思う)最小限のものにしながら、主人公のイコととらわれの少女ヨルダとの切ないストーリー展開をくりひろげている点だ。

ぼくは 2 周クリアーしたが、2 周目は約 3 時間。
けっして、長大なストーリーというわけではないのに、その充実感はなかなかのものだ。
ややこしいストーリーでもなく、派手なグラフィックでもなく、よく知られたキャラクターものでもなく、ホラー的な残虐性や恐怖感でもなく、心地よくさわやかな興奮と充実感――自分としては本当に数年ぶりの大ヒットという印象だった。

こうした文章を書いているのに自己矛盾だが、ずばりこの「ICO」のよさは、ゲームをやってみないとわからない。
逆にいえば、言葉や文化をある程度のりこえてうけつがれる、普遍性、古典性がこのゲームにはあると思う。

いまは、廉価版↓も出ているので、未プレイの人はぜひ!!

ICO PlayStation 2 the Best
発売元 : ソニー・コンピュータエンタテインメント
定価 3,000円(税別)

【以下、ややネタバレ注意】





途中、ヨルダと生き別れになりかけ、彼女を追うかどうかの選択を瞬時に迫られる場面がある。
最初にプレイしたとき、思わず追いかけた。
ほぼ無意識で、当然のようにそうした。

2 周目、そのシーンの直前で保存して、彼女を追わなかったらどうなるかを試してみた。
…すると、その結果はあまりにも予想外の、そこにいたるまでに何度も見たのと同じ、”普通の”ゲームオーバーの画面が現れた。
このゲームは、そこで彼女を追わないなどとは考えていない…そういう態度表明のようなあっけなさだった。

「このゲームをつくった人たちは人間の良心を信頼している」
――熱い。熱すぎる…(涙)。

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