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「UMLモデリングレッスン――21の基本パターンでわかる要求モデルの作り方」

UMLモデリングレッスン 21の基本パターンでわかる要求モデルの作り方
著者 : 平澤章
出版社 : 日経BP社 / 定価 : 2,520円(消費税120円ふくむ)

良書!!

この間、何冊かの UML 本を読んできたが、UML の記法だけで終わっているもの、複雑な設計にまともに挑みかかって消化不良で終わるもののどちらかという感じだった。
この本で、いくつかのパターンをみて、ホント UML 設計の本質にふれたような感じがした。

ぜったいつかえる。
21のパターンごとに付せんを貼り、「目次でパターンを確認」、「付せんでたどり着く」というのができるように「チューニング」をくわえた。

ちょうど、オブジェクト指向を学びはじめて、 などのオブジェクト指向言語の言語仕様を解説したものをいくら読んでもさっぱりピンと来なかったのが、デザイン・パターンを学んで「なるほど!!」となったのに似ている。

  • いくらリフティングがうまくても一流のサッカー選手にはなれない。
  • ねじやピストンリング、コンロッドをいくら眺めまわしても、エンジンの構造は理解できない。

ただ、クラス図以外は、ステートマシン図がちょっとでてくるぐらいなので、「これで本当にいけるのか!?」の感も。
続巻に期待。

p.s. O/Rインピーダンスについて、この本ではじめて理解できた orz

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「デザインパターンワークブック」

オブジェクトテクノロジーワークブック VOL.3デザインパターンワークブック
著者 : 岡村 敏弘
出版社 : 翔泳社 / 定価 : 2,394円(消費税114円ふくむ)

デザインパターン3点セット、Part3。
タイム・ラグができてしまったが、デザインパターンを学ぶのに並行してつかっているテキストのラストがこれ。
以前に紹介してきた「オブジェクト指向ワークブック」「UMLワークブック」のシリーズ第3弾でもある。
慣れというのもあるけれど、「あー、あの本のだいたいこのあたりにでていたな」という、視覚的な印象がつよく残ってくれるのがありがたい。

…デザインパターンの紹介になってないな。
ちょうど、「Java開発者のためのアンチデザインパターン」と、GoF本のあいだぐらいの抽象度なので、「Java開発者のための…」のサンプルコードでパターンの実例と雰囲気をつかみ、この「デザインパターンワークブック」で抽象化するとともにUMLで視覚的な記憶を起こし、念のため(というかハッタリか?)で、GoF本を確認する、という感じで使っている。

いずれの3冊とも1冊をとりだすと、「自分のレベルにぴったり」とはいいがたいが、3冊のコンビネーションはなかなか当たりです。

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「なぜ、あなたはJavaでオブジェクト指向開発ができないのか―Javaの壁を克服する実践トレーニング」

なぜ、あなたはJavaでオブジェクト指向開発ができないのか―Javaの壁を克服する実践トレーニング
著者 : 小森 裕介
出版社 : 技術評論社 / 定価 : 2,289円(消費税109円ふくむ)

この間、UML を中心に勉強してきたが、UML と実際のコードとの橋渡しの部分があいまいだという自己認識にいたった。
で、買ったのがこの本。
前半ぐらいは、オブジェクト指向の用語解説的なものが入るので、これまで買った本とダブる部分が多かったが、UML がでてきて以降の部分は、おぼろげながらイメージがわいてくるようになった。
くわえて、オブジェクト指向プログラミングのメリットの一つといわれる再利用性についての実践に紙幅をさいており、これもこれまで読んだ本では実践的につかめなかっただけに収穫である。

ちなみに、内容としては、じゃんけん、ばば抜き、七並べなどカジュアルな素材を用いて解説しているし、イラストや書籍デザインもポップ調。
なぜか表紙などのブックカバーだけが、いわゆるビジネス書風のいかめしいデザインだし、けっこうガツンとくるタイトルだし…で、「固そう、つらそう」のイメージだったが、いい意味で肩透かし。
あえて、「カジュアルな入門書」としておすすめ。

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「オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン」

オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン
著者 : エリック・ガンマ、ラルフ・ジョンソン、リチャード・ヘルム、ジョン・ブリシディース
出版社 : ソフトバンクパブリッシング / 定価 5,040円(消費税240円ふくむ)

いわゆる「GoF本」。
「月刊JavaWorld」2005年8月号で、「デザイン・パターン攻略ガイド」の特集をやっているので、あらためてひっぱりだす。

「JavaWorld」の特集記事を読んでも、あらためて重要性はわかるのだが、C# と Java しか読めないので、「GoF本」の C++ は致命的。

ちなみに、同じソフトバンクパブリッシングからは「増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門」というのも出ている。

こっち買うべきだった? もしかして。

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「オブジェクト指向ワークブック―分析・設計トラック」

オブジェクト指向ワークブック―分析・設計トラック
著者 : 山田 健志 / 出版社 : 翔泳社
定価 : 1,659円(消費税79円ふくむ)

オブジェクト指向強化月間第2弾ということで。
ワークブックというとおり、きわめて初心者むけの入門書ということになっているが、自分としては、これほどオブジェクト指向の説明として「なるほど」と思えた本はなかった。
しかも、そのオブジェクト指向の概念の解説と、それを実際に生かした Java のコードの解説とがうまーく連携している。
これまで読んだ Java などの言語の解説書では、オブジェクト指向については、「予備知識」的な位置づけで、それが実際にコードにどう生きるかの解説とうまくかみ合っていなかったのではないか――とこの本を読んだ後につくづくと感じる。

最後、1/3 ぐらいを占める周辺知識についての部分は、「オブジェクト指向そのものとは無関係」という書評も見うけられたが、オブジェクト指向はどのようなニーズにこたえるのか、この基本的な知識をどう発展させていくか、と、まさに「入門者」にとって非常に有益な情報だと思う。

惜しむらくは、ボリュームの割りに値段が高いという印象。
どうも「ワークブック」のねらいであるはずの、書き込みに抵抗が生まれてしまう。(貧乏くさい? 笑い)
これで、1,000円以内ぐらいに抑えられれば、ベストセラー、ロングセラーになれると思うのだが。

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「Javaの絵本――Javaが好きになる9つの扉」

Javaの絵本――Javaが好きになる9つの扉
著者 : アンク / 出版社 : 翔泳社
定価 : 1,659円(消費税79円ふくむ)

この間、Java と C# とを並行的に学んできた。
しかし、「実力アップの秘けつはこれだ!――Java & .NET“超高速”学習法」(「日経ソフトウェア」2005年2月号)がヒントになって、並行的=バラバラに学ぶのではなく、相乗的に学ぶのがいいかも、と発想を転換することにした。

となると、やはりコアとなるのはオブジェクト指向。
ここのイメージをちゃんとしておかなくては…と選んだのがこの本。
入門書としては、いい感じなんじゃないかと思う。
基本的にねらいどおりの本だった。
やや図示それ自体を自己目的化したようで、球や直方体などの抽象的な図形が多用され、抽象的なことを抽象的なまま図にしたという感じを受ける。
もうちょっと具体性があってイメージしやすいものに置き換えられていればなおいいのではないか。
現状でも、充分合格点とは思うけど。