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アンフェアなスポーツ選手の起用

民主党が超有名スポーツ選手を7月の参議院選挙の比例代表候補に立てるという。
小沢幹事長いわく「非常に厳しい自己努力と自己規制、そして不断の努力」が推薦の理由の一つとか。

いまの選挙制度では、参院の比例代表で「非拘束名簿方式」というのがとられている。
基本的には政党選択の選挙だが、候補者個人の名前への投票が認められ、さらに当選ラインを超えて余った分は同じ党のほかの候補者に横流しできるというシステム。

わかりやすく定数2で3人の候補者が以下のように得票したとする。

○さん (A党)    200票
△さん(B党)    100票
□さん (A党)    50票

定数2なんだから、○さんと△さんが当選…と思ったら間違い。
「基本的には政党選択の選挙」なので、比べるべきはA党とB党。
で、ドント方式という計算があって、結局A党の○さんと□さんが当選するというわけ。
どう? どう?
「私は○さんが好きで『○さん』って投票したけど、□さんも当選!?」って思う人は多いはず。

この制度をつくったのは、森喜朗時代の自民党政権――ね、いかにも自分たちがピンチで起死回生の選挙制度をつくったってにおいがするでしょ?

さて、そのとき野党だった民主党はなんといっていたか――

「有名人を立候補させ、その得票を横流しして当選者を増やす方法。有権者の権利を侵害するおそれがある」「業界団体に手抜きせずに自民党の選挙応援をさせるという狙いも。これまで以上に公共事業をアメと鞭にした締め付け、脅しなどが横行するのは間違いなし」(2000年10月4日 民主党「日本の危機・民主主義の危機~与党が参議院の選挙制度を自分勝手に変えようとしています」より)

菅直人「阻止しなければならないのは非拘束名簿式による選挙制度の改悪。非拘束式にすると、間違いなく旧全国区のような金権・企業ぐるみ選挙が復活する」
藤井裕久(当時、自由党)「知名度のある候補者を選挙に出して…参院選で党勢を拡大するため。まったくの党利党略であり、絶対に阻止する」(2000年9月28日、JR新橋駅前での民主、自由、共産、社民4野党の共同街頭宣伝で)

岡田克也「個人を選んだのに結局、自民党に入れることになる」(2000年9月10日、NHK「日曜討論」で)

――こういうことをいっていた人たちが、最大限にその恩恵に預かろうとするって…。
まあ、前回参院選でもやってたんだけど。

国民の期待と公約を裏切りつづけて視聴率急降下の民主党鳩山政権…。
鳩山首相自身がこうもいってました。

鳩山由紀夫「国民の支持が得られないのなら、それでも国民をだまし、各種団体を恫喝し、締め上げ、多数を維持できる選挙制度にしようとして生まれたのが非拘束名簿式選挙制度ではありませんか。国民を軽視し、侮辱する、与党というには余りにも情けない姿勢ではないでしょうか」(2000年11月20日 森内閣不信任決議案 提案理由)

党のホームページの方 にもあるので、「個人の意見であって党の…」ってことはないと思います(苦笑)

政治をこころざすスポーツ選手の思いはそれぞれだろうけど、その名前を利用しようとしている政党の側の思惑はものすごくいやらしい。
こんなアンフェアな制度にしがみついて政権を延命しようってのは「与党というには余りにも情けない姿勢ではないでしょうか」

「アンフェアなスポーツ選手の起用」への1件の返信

公開した後に読み直してみると、「比例代表非拘束名簿式」の例は、基本候補者選挙のような印象を受けちゃう。
本来「比例代表」は政策で政党を選ぶ王道ともいえる選挙制度なわけで、その点が薄まる例示になってしまっているのはわれながら不本意。

というわけで、ぼやっと読み飛ばしてくださいな。

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