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カーキ・キング「Legs To Make Us Longer」

Kaki King 「LEGS TO MAKE US LONGER」
発売元 : ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
品番 : EICP-407 / 定価 : 2,520円(消費税120円ふくむ)

輸入版

Kaki King 公式ホームページ(英語)
↑すげぇブラックでいい感じ。

アコギ一本、歌なし。
まぁ、正確にはストリングスとのアンサンブルなんかもあったりするわけだが、こういうタイプのアーチストの CD を買うのは自分としてはめずらしい。
しかし、HMV で偶然に出会ったこのカーキ・キング、そのチャレンジ精神を買って、CD を買った。
ボディーたたき & グリグリとめまぐるしく変化するフレーズ、歌ものっぽいキャッチーなメロディーはなく、聞いたこともないようなハーモナイズでなかば強引に引っぱっていく。
押尾コータローなんかに通じるけど、もっと破壊的。
アルバム・タイトルも直訳すれば「私たちの背を高くするために存在する脚」となんか前衛的な香り。
ロックやパンク的な「反逆精神」にあふれているが、クラシック的な基本はしっかりしてる感じ…と、もはやカテゴライズ不能。

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ジョス・ストーン「Mind, Body & Soul」

JOSS STONE - Mind,Body&Soul(期間限定)(CCCD)
発売元 : 東芝EMI / 品番 : VJCP-68681
9月15日より3カ月限定特別価格 1,890円(消費税90円ふくむ)

輸入版

ついに、今月わがホームページへの検索キーワード・単語のトップが「ジョス・ストーン」になっちゃいました。
というわけで、最新アルバム「Mind, Body & Soul」。

前作「The Soul Sessions」が全編ブルースな感じの渋い印象だったのにくらべて、近作は全体として楽曲のテンポを上げたり、ギリギリヒップホップまでいかないファンクな感じの跳ね感を強調したりという仕上げをほどこされている。
若々しい印象をつよめたというか、悪くいえばヒットねらいでいったというか…。
いずれにしても「The Soul Sessions」を聞いたときに感じたジョス・ストーンの長所をそのまま生かしたような印象で、ぼくとしては期待通りのセカンド・アルバムだった。

シングル・カットの「You Had Me」は、彼女のもち味であるパワー・ボーカルと、ある種の懐かしさと新鮮さをあわせもったファンクなビートがうまく調和した絶妙な1曲だ。
いい曲だとは思っていたけれど、さすがにコンビニの BGM として流れているのを聞いたときにはびっくりした。
ま、いい曲がちゃんと評価されるのはうれしいけど。

ところで、「The Soul Sessions」と「Mind, Body & Soul」のあいだに、ぼくのなかでジョス・ストーンの評価が高まった、一つのエピソードがある。…

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上原ひろみ「Another Mind」

アナザー・マインド
発売元 : ユニバーサル
品番 : UCCT-1077 / 定価 : 2,548円(消費税121円ふくむ)

上原ひろみ Official Web Site

CD はだいぶ前に買ったんだけど、先日、NHKの「夢・音楽館」に出演しているのを見て再燃。

彼女の名前を知らない人のために。
キリンの低アルコール飲料のコマーシャルで、強烈に細かい音符のピアノを弾いていた若きジャズ・ピアニスト。
ヤマハの CM にも出演している。
コロコロと細かい音符を紡ぎだすという点でよく似ている、巨匠オスカー・ピーターソンや、チック・コリアと共演するなど、すでにジャズ界の大御所に太鼓判をおされた実力派だ。
昨年、2003年度には、このアルバム「Another Mind」で、「日本ゴールディスク大賞」、「ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞しているとのこと。

日本のアーチストがアメリカで話題…というときには、2つのパターンがあると思う。
日本の文化の香りというものめずらしさがインパクトとなってうけとめられるパターンと、ホントにその道の王道できちんと評価されるパターン。

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トビー・ライトマン「Little Things」

リトル・シングス
発売元 : ワーナーミュージック・ジャパン
品番 : WPCR-11903 / 定価 : 2,520円(消費税120円ふくむ)

Toby Lightman 公式ホームページ

先月半ばから今月にかけて「ジョス・ストーン」をキーワードにわがホームページにたどりついてくれる方がけっこういらっしゃるようで。
まだ聞きこんでないジョス・ストーンの新作「Mind, Body & Soul」の紹介の前に、ぜひこのトビー・ライトマンのデビュー・アルバムをご紹介しておきたい。
というのも、ほぼ同時期にめぐりあったジョス・ストーンのアルバムも、トビー・ライトマンのアルバムも実によく似た感触だったからだ。
現在、世の中的にブレークしつつあるジョス・ストーンを基準にすれば、よりアコースティックでロック的。
結果として、よりシャープに洗練された印象がつよい。
あくまでジョス・ストーンを基準にして、だが。

公式ホームページ↑で見られる Video でも、本人がギターを弾いて歌っているのもいい。
アルバム1曲目、「Leave It Inside」のイントロのギターからして、そのロック的な音づくりと、独特のカッティングがうみだす R&B的グループ感の絶妙なバランス感覚にグッときた。

いま、プロフィールを検索していたらたどり着いたのだが、なんとライブ音源を公開しているとのこと。
シンプルな構成に個性的なサウンド――バンド少年・少女はぜひ学ぶべし。

ジャケの雰囲気どおり、「大人なロック」が好きな人にもおすすめ!

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ディクシー・チックス「HOME」

Dixie Chicks - Home
発売元 : ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
品番 : SICP-217 / 定価2,520円(消費税120円ふくむ)

マイケル・ムーア監督の映画、「華氏911」がアメリカで大注目されている。
いわく「『華氏911』を見て大統領選投票の参考にしたか?」という調査がマスコミでおこなわれているらしい。
こんな政治的な映画がこれだけの注目を集めること自体すごいことだが、本来、こうした役割をもつべきテレビはいったい何をやってるんだ、という気もする。

…というのは、前フリで。
「華氏911」自身が注目されることは意義深いし、ぼくも日本での公開を心待ちにしている。
しかし、ブッシュ批判、イラク戦争批判の流れ全体を見たときに、マイケル・ムーア一人がそれを代表しているかのように錯覚するのは正しくないと思う。
このグラミー賞アルバム「ホーム」を歌ったディクシー・チックスの女性3人も、「同じテキサス出身者として、ブッシュ大統領を恥ずかしいと思う」と発言した、勇気ある人たちの一部だ。
イラク戦争開戦を前後して、ディクシー・チックスの曲はアメリカでは「放送禁止」のような扱いをうけた。

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ダイアナ・クラール「Live In Paris」

Dianna Krall - Live In Paris
発売元 : ユニバーサル・ミュージック
型番 : UCCV-1036 / 価格 2,548 円 (消費税121円ふくむ)

ぷっちゃけ、以前にスタジオ録音のCDを聞いたときには、「ぬるいなぁー」という印象だったんだよね。
下手じゃないんだけど、あまり個性がない、というか。
しかし、今作はなかなかいい。
ぼくのジャズのイメージは、こぢんまりとしたライブハウスでガヤガヤやってるなかで生まれるパワーというものだったが、このアルバムのように上品なジャズのライブというのもなかなか魅力的だ。

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ジョス・ストーン「ザ・ソウル・セッションズ」

Joss Stone - The Soul Sessions
発売元 : 東芝EMI
品番 : VJCP-68619 / 定価 : ¥2,427(税別)

来た来た来たーーーっ!!
ひさしぶりにムズムズと感じる「超大物新人アーチスト」の予感。
リアン・ライムス(14歳でグラミー賞新人賞を受賞し、その後ソルトレーク・冬季オリンピックの開会式で歌った)をはじめて聞いたときのインパクトが思い出される。

アルバム全体として、ソウルといえばソウルだが、いわゆる R&B というより、ブルース的な泥臭さがなんともいい。
音域は基本的にアルトで耳ざわりがいいし、アタックがソフトでふわっと入るのに明るくパワフルにひろがる独特の発声が心地よい。
声の強弱でつくるグループ感なんか、若干 16歳 とは思えないものすごい貫禄だ。

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ノラ・ジョーンズ「Feels Like Home」

FEELS LIKE HOME (ENH

昨年のグラミー賞で 8 冠をはたしたノラ・ジョーンズの 2nd アルバム。受賞後初のアルバムということで注目も集まっている。
一通り聞いてみての第一印象は、1st の「COME AWAY WITH ME」のB面(…といってわかる人も少なくなったのだろうか?)という印象。
ファーストの雰囲気を期待通りにひきついでいる。
しかし、よくよく聞いてみると、ジャズの印象がつよかった 1st にくらべて、カントリー & ウエスタン、ゴスペル、ホンキートンク・ピアノのバラードなど、バリエーションをふやし、さながらアメリカ音楽のルーツをめぐるグランツアーともいえる内容になっている。

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平井堅「Ken’s Bar」(を聞いて思ったこと)

Ken's Bar

発売元 : ソニー・ミュージック
商品番号 : DFCL-1122 / 価格:¥2,913(税別)

昨年末「紅白歌合戦」をはじめいくつかの番組で歌った「見上げてごらん夜の星を」や、CMソングの「Lovin’ you」、シングルと別アレンジの「大きな古時計」など、聞きごたえ満点のカバー曲集だ。
いずれも「平井堅ナンバー」として昇華させており、単に聞きなれた曲にとどまらない心地よさを感じさせるのは見事というよりない。

平井堅がみずから愛する曲を小さなバーで歌う、という設定で、バーの雑音やイントロ的なインストルメンタルから入るといった凝りようで、ジャズっぽい雰囲気を楽しませる。

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フェアグラウンド・アトラクション「ライヴ・イン・ジャパン(KAWASAKI)」

フェアーグラウンド・アトラクション・ライヴ・イン・ジャパン

先日 CD ショップで、「うおー!! こんなん出てる」と思わず叫びにも似た独り言をつぶやかせたのがこのアルバムだ。
ソッコー買い。
フェアーグラウンド・アトラクション(Fairground Attraction)は、80年代末にシングル「Perfect」で全英シングル・チャートで 1 位を獲得、デビュー・アルバムの「The First of a Million Kisses」(邦題はちょっとトホホな「ファースト・キッス」)もヒットして、日本をはじめ、ヨーロッパ、アメリカなど、世界的なツアーも成功をおさめた。
フォーク、カントリー的なアコースティック・サウンドにイギリスの伝統的な民族音楽的な要素もとりいれながら、ボーカルのエディ・リーダーのキャラクターあって、癒し系というよりは実に元気のでる独特のサウンドをつくりあげた。
が! なんとそのアルバム 1 枚だけを残して解散してしまったという、幻のバンドなのだ。